ID:

パスワード:

ガッキィファイター最新号は10月18日に発行されました。

今週の目次 第609号(10月18日)

■目次■


●総特集●●ここでしか読めないので最新刊『知的兵力』全文●





目次

まえがき

■知的兵力1 智慧の使い方
「××は難しい」を禁句にしよう
「思考停止」のすすめ
オンリーワンになるのは簡単だ
英語は必要。だが着地を間違えない
とにかく書くこと。そして楽しく。
健康診断より歯科医で定期メンテナンスを
記憶力低下を歳のせいにしないーー回復増強必勝法
利き手を取り戻すための闘い方

■知的兵力2 正しく見極める
クレジットカードが悪用されるのはネットではない
サインではクレジットカートの本人確認ができない
「戦争など誰も望んでいない」の虚構
「原子力へイデオロギー批判」に異論あり
カジノで「五輪」消える日本は北朝鮮と同じだ
テロ対策マニュアルの陥穽【かんせい】
回復期「最大6カ月」は国民的ウソだ
ニュース、結局は死と珍しさ
朴大統領退陣デモに関する誤解
叙勲のルールを知っていますか

■知的兵力3 間違いからの脱却
厚労省役人はお目々覚まそう
志願が増すボランティア迷惑と絶対的に不足するスキルあるボランティア
震災直後に部外者が電話をするのは、やめよう!
黙祷するならカネ送れ!
日本企業最大の弱点とは
タクシー業界は甘えている
憲法改正と象徴天皇のゆらぎ
遺骨DNA型鑑定は科学的であるべきだった
自分がニュースになってはいけない!
厚労省は電通過労死を利用するな

■知的兵力4 教養からの問いと思考力
敢えていま「弁証法」の大切さを説く
ノーベル賞受賞者に共通すること
英語力向上に必要なのはオチと継続力だ
「勝負パンツ」とは何か
ゲイについて、きっちり話そう
同性結婚の未来
乙武洋匡のセックス・ライフ
カタカナ革命の深淵
質問と質問力と対話力はフェイズがまったく異相
「気づき」に気づくとき(笑)
戦後70年 再考
フィリピンと日本の関係をあらためて

■知的兵力5、確率計算に強くなる
日本の「カジノ解禁」には反対だ
カジノ法案成立否決に関わらず、今言っておかなければならぬ。
マカオはラスベガスを追い越してはいない
なぜプロが間違えるのだろう
株価が止まって見える理由

■知的兵力6、遊びでも稼ぐ豊かな人生
退屈な人生は御免だ
「私事に触れますことお許しください」的感性
とにもかくにも海外へ行こう
新しい分野に挑戦するときの吸収法
海外プチ移住は「おすすめ」しない
働き方の変容と超広義の出会い系とは
映画を観よう

■知的兵力7、海外での体験値
正しいワイロの渡し方
どの国にでもワイロの習慣はある
イスラエル空港のセキュリティは世界一厳しい、が
チップは有効利用しよう
チップはいつ渡すべきかの解
チップは正しく渡そう
スラムの正しい歩き方
危険地帯を歩くとき
数千の遺体の正体

■知的兵力8 世界を見渡す視点
テロリストと難民
英国のEU離脱残留 何か問題が?
本格化する簡易テロの時代に
トルコのクーデターと独英と
米国・キューバ国交正常化へのハードルは高いのか低いのか
戦場周辺の通信事情とメディア
「ウクライナ危機」現地で見た肩すかし
トランプ大統領が勝つのは当たり前だ

■■読まれる社説■■ 緊急臨時増刊号

★法治国家をめざせ!ーー敢えて「麻原死刑」異論★━━━━━━━━★


 死刑判決確定後(ここまでは3権のうち司法権)、拘禁と執行は法務省(行政権)に移る。刑訴法第475条では、第1項「死刑の執行は、法務大臣による」とし、第2項で「前項の命令は、判決確定の日から6箇月以内にこれをしなければならない」と明文化されているのはご存知のとおり、かな?
 麻原の死刑判決が確定したのは約12年前(2006年9月15日)であるから、明らかに法律違反である。このあたりの問題点については、法律家(解釈学者)やコメンテーターも指摘してみせたことだろう。逆にいえば、ここが日本の言論の限界点ーー。
 死刑残置派が日本の圧倒的多数派の世論であることとは別に(予告ばかりですまぬが、死刑廃止議員連盟会長=亀井静香氏、昨年引退=を完全論破した私との対論はお待ちを)、残置ではなく、死刑廃止のみが法改正の名に値する。だから、この条文自体に問題はない。
 いま私はカリフォルニア州に来ている(1日だけおいてネバダ州に滞在する)から余計強烈に実感することは、この両州を含めて死刑は「被害者遺族による報復の権利」と明確に認めている点だ。
 ちなみにカリフォルニアでは医療麻薬(マリファナ)を合法的に処方してもらい全身の激痛を滞米中だけでも柔らげるため、以前にも書いたことだが全米のなかで飛び抜けて多い私の滞在州はネバダである。
 我が家の3歳児には「明日からどこに行くの?」と聞かれたので、「アメリカだよ。カリフォルニアとネバダ!」と煙に巻いたのに、「うちのパパはよく韓国で働いてたくさん札束もって帰るんだ」と如何にも誤解されがちな保育園に翌朝到着するなり保母さんたちに、「今日からパパはラスベガスに行って札束もってくる!」といったそうな。利発なのか、子の母がチクったのか?
 3歳児のなかでネバダ州はともかく、ラスベガスはどうイメージされているのだろう。IR型リゾートのメッカであり、世界大恐慌への最大の対策としての「フーバーダム建設」に当たった労働者の憩いの場としてカジノ(正しくはカシーノ)を、インディアン部族のみに経営認可された歴史などは、大方もう忘れられているのだろう。様々なコンサートやショー、世界的な学会やボクシングのビッグタイトル戦などなどが毎日何十も実施されるラスベガスは、マネーロンダリングや違法蓄財のほうが上回るマカオより、きわめて健全なのだ。
 マカオがマネロンの拠点になった法的根拠は「新聞紙法」にある。中国本土から香港を経てマカオに運ばれる新聞紙ーーおよそ紙のすべてーーつまり紙幣もノーチェック(ワイロは当然)ーーという次第。私もトラックいっぱいの札束を見せてもらったことがある。びっくり。こんな原始的なのか。


 法務省は本日(2018年7月6日)オウム真理教トップの麻原彰晃(松本智津夫)らに対する死刑を執行した、と発表した。テレビその他のメディアは大騒ぎしているのは疑いない。
 米国の死刑残置州では(多数派)、死刑実行時に観客席が用意される。文化の違いとはいえ、すごいことだ。日本人の圧倒的多数は、憎むべき死刑囚の執行場面を目の前で見たい、そして復讐達成の安堵を完結させたい、とは思わない。
 麻原を始めとするオウム幹部の死刑執行は、判決確定後の法が守られてはいないことを除けば、また「死刑そのものに反対」をここでは論外とすれば、麻原を生かせ、とは聞かない。私もそんなことは望みもしないが、法治国家になってほしい、とは強く願う。


 長い裁判のなかで、8人の精神鑑定が行なわれた。私とも学会や対談などで顔を合わせてきた7人は全員「心身喪失(耗弱)」の結論に達し、裁判所は世論優先なので、「心身喪失(耗弱)とは断定できぬ」超少数派の鑑定のみを採用した。
 誰に頼めばどんな結論になるか、分かるのだよ、この分野を詳しく知る者として断言しておく。
『そして殺人者は野に放たれる』(新潮社、新潮文庫)の著者としては、7人の"定説"とは真っ向から異なってきたものの、互いの理解と真摯さは一度も失わなかった。法治国家になるためには、私は(刑法第39条のうち、非の打ち所がないない第1項)心身喪失のみ生かし、(第2項の、諸悪の根源たる、あいまいな)心神耗弱を廃止するよう私(だけ)は論陣を張ってきた。結果的に『そしてーー』刊行以降は、たまたま心身喪失が日本人の多くが知るところとなっただけでなく、刑法第39条のいかがわしさにも気づいてくれる人たちが桁違いに増えたのは諸々のデータに明らかだ。
 が、『そしてーー』のなかでも明記されていたのに専門家にも忘れられた感が強い(泣)、刑訴法(刑事訴訟法)における心身喪失規定は、麻原死刑執行には実は大きな「法治国家問題」が凝縮されている。


 麻原が幹部たちにサリンなどによるテロ実行を命じた証拠は裁判でも一切、提出されなかった。
 現首相の違法の濃厚な疑いも、結局のところ忖度(そんたく)を度外視することができないのと構造(だけ)は似ている。マフィアや暴力団などのトップに対する部下の犯罪は、往々にして忖度によることが多い。部下どもをいくらしょっ引いても詮方ないゆえ、英米法の国々では司法取引、また大陸法の国々でも相応の駆け引きが常識的に行なわれている。
 日本でのみ、翻訳不要な「共同共謀正犯」が大手を振ってまかりとおっていきた。実行には参加しなかったが計画には参加した疑いーー簡単にいえば、トップに対する忖度で部下たちが動いた、要するにヤクザの論理だ。
 私はこの機会に、法的にいかがわしすぎる共同共謀正犯なる「証拠なし」を押し通すのをやめにして、立証徹底主義のもとに、部下たちと検察との司法取引を立法化すべきときだと確信する。


 そしてまた、裁判中の麻原はめちゃくちゃな英語でブツブツつぶやくなどは知れ渡ったけれども、拘置関係者が例外なく「あいつは完全にイカレている!」と断じる麻原は、感情的には早く殺せとは思うものの、最低12年近くもキチガイを演じ続けることはできない。法務省も透明化をまったくしなかった。できなかった、というべきだろう。
 死刑囚だった麻原彰晃が心身喪失でなければ誰が心神喪失か、というレベルに達していたからだ。刑法第39条だけでなく、死刑の恐怖を条件とすべく刑訴法479条では心身喪失は死刑禁止条項だということを、誰も指摘しない日本という国は「美しい」のか?


 《第479条
 1 死刑の言渡を受けた者が心神喪失の状態に在るときは、法務大臣の命令によって執行を停止する。
 2 (略)
 3 前2項の規定により死刑の執行を停止した場合には、心神喪失の状態が回復した後(略)に法務大臣の命令がなければ、執行することはできない。》


 死刑の執行は、寛大さからではなく、死刑の恐怖を感じない状態にあるうちは執行を停止し、恐怖に恐れおののく心理状態にしてから死刑にせよ、と刑訴法は明確に宣言しているのだ。
 刑法第39条の乱発は消えたが、刑訴法の死刑執行条項は国民からもメディアからもシカトされてきた。
 私は、いいたい。
 刑法第39条第2項の削除とともに、刑訴法第479条は廃止をするほかない、とーー。
 被害者遺族の保障がロクにないのに、極悪人どもを国の巨額の税金で、違法に長く生かしておくことは断じて近代法治国家とはいえないからである。
 この機会に、司法取引の導入とともに、ぜひ考えていただきたいーー。

 

           
第598-3号(5月8日) 第577-3号(8月26日)  

 

 

ページ先頭に戻るトップページに戻る

 

メールマガジンのお申し込み
最新号も、バックナンバーもすぐにお読みいただけます。
「古典講座」にもご参加いただけます。


◆労働時間を減らして所得倍増以上を果たし続けたい。
「クレド特別会員」へのお問い合わせはこちら

日垣隆事務所顧問弁護士団
東京都港区六本木1-8-7 アーク八木ヒルズ11階

verybest logo.gif
gentepdf147.jpg
当サイトのみで購入できます
zepanbar148.jpg
日垣隆著作のうち絶版本が電子書籍で甦りました。
当サイトやamazonで購入できます。




 
nihonnokiseki160.jpg
日本の奇跡--戦後歴代首相による施政方針演説集 
最新更新版 当サイト限定発売!

 
nihonnosensouribon160.jpg
日本の戦争を見に行く
当サイト・kindleで大ヒット販売中


matsusiro100.jpg
「松代大本営」の真実
当サイトのみで新品を販売中


tunagarudokushojutu100.jpg
つながる読書
知識と、世界と、人々と。読書からの新しいつながりかた

DBhyousi_a.png
日垣隆28年間の全著作データベース(Excel)
サラリーマンも過去の仕事を総点検するDBで新たなコンテンツを!
eigojuku-4160.jpg
もう英語では苦労しない――無駄を省いた最強のスパルタ英語45日間
日垣式スパルタ英語塾テキストを公開発売!
genpatsu_r.png
「本当のこと」が知りたい--広島・長崎・ビキニからフクシマまで--徹 底取材の全成果
当サイト限定発売!
jouhouhenosahou100_2.jpg
情報への作法
カーナビ、ネット社会、DNA、地方自治…21世紀の今様を先取り、予想したルポの決定版
絶賛販売中!

densishoseki120.jpg
電子書籍を日本一売ってみたけれど、やっぱり紙の本が好き。
自らのサイト上で電子書籍を販売してきた著者だからこそ語れる、紙の書籍の良さ。
絶賛販売中!

koukanngae100-2.jpg
こう考えれば、うまくいく。
サラリーマン時代より20倍の年収となった著者の心も情報もリッチになる「考え方」読本。
絶賛販売中!
Amazonからはこちら

rouvreriso160.jpg
PDF 魔羅の肖像-ルーヴル美術館を笑ふ-
大ベストセラー爆笑オリジナル写真集







soshite2.jpg
『そして殺人者は野に放たれる』
新潮ドキュメント賞受賞のロングセラー