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ニュース理解の肝は法リテラシー

今月23日から、日本のマスメディアは「正男氏殺害 北『国家ぐるみ』濃厚」とのニュースを手始めに取り上げてみよう。
まず、この事件が国家ぐるみであることは、よほどの人でないかぎり、そう考えていただろう。逆に、正男(じょんなむ)氏暗殺が個人的な思いと計画でなされたーーとしたら、そのほうがよほど驚きに値する。

ここで2つの疑問を提出しておきたい。(1) 国家ぐるみという指摘は安易だか、証明しうるのか。(2) この事件は稚拙だったのか。

国家ぐるみとは、何を指しているかと言えば、金王朝トップ正恩(じょんうん)の命令による、と考えてよい。正恩がそんなことをするはずがないと確信している方、挙手をしていただきたい。いない? はい、わかりました。
では、お尋ねしたい。国家ぐるみ説は、何を裁きたいのか。
世界の、少なくとも22カ国の元首のクビをはねてきた米国CIAは、比較的最近では、自ら育てたトップ、たとえばイラクのフセイン大統領、リビアのカダフィ大佐を亡き者にした。フセインは米国の傀儡(かいらい)政権の一角、法廷が死刑を決め、実行した。アメリカが背後にいないと思っている人は、お莫迦さんなので、ちょっとトイレにでも行って席を外してほしい。
アメリカのチェイニーに押される形でブッシュ・ジュニアが最終的な決断をし、日本の小泉首相は「アメリカがある、と言っているのだから、ある」と国会で明言した。
あるーーとは、大量破壊兵器(核兵器)のことだが、存在しなかった。こあるという断定ゆえにイラク戦争を開始し、サウジや日本などが膨大な資金援助をしたことは記憶に新しくない人は、砂場で遊んできてね。
アメリカの良心とされるコリン・パウエル国務長官はイラク戦争前、国連で「イラクは大量破壊兵器を持っている」と、実に1時間におよぶ異例の大演説をさせられたが、爾後、「一生恥ずべき卑劣な演説だった」と明言し、次期大統領に共和党筆頭候補に押されるも拒否、政界と米軍から引退したのはご存知のとおりだ。

リビアのカダフィについては、このメルマガで現地から報告をした。カダフィはCIA要員8人が取り囲むなか、CIAのスパイである21歳のリビア青年によってカダフィは頭部を撃たれ亡くなったことになっている。もちろん真相を隠すため、諸説は入り乱れたままだが、CIAが完全に主導したことを否定する者はいない。
2つの例は、民族差別とテロとの闘いや、米国が育てたじゃじゃ馬が子分でなくなったことが大きい。
改めて問う。形式的には、サダム・フセインを処刑したのは米国傀儡の暫定政権であるが、米国のトップの命令があったことは、あらゆる証拠が示している。が、「冤罪による処刑」を、パウエルたちは認めたものの、「国家ぐるみ」との曖昧な表現は、実のところ意味をなさない。
パナマ運河をパナマからアメリカがぶんどった際には、パナマの大統領をアメリカにヘリで強制連行してアメリカの言い分を通し、その「パナマ運河をアメリカ監視」時代は1999年12月31日まで続いた。
かように、世界一「国ぐるみ」で他国を思う通りにしてきた強権ネイションはアメリカを措いてないーー。

要するにここで確認したいのは、「国ぐるみ」とマスコミが書き、また公言することの空虚さである。パウエルのように、はっきりと、正男兄の暗殺を命じたのは正恩弟ーーとの路線で解明すべきではないのか。
そして、その証明は国際間では無理なので、戦争を起こすか、CIA流に正恩を暗殺するか、しかない。


(後略...続きは「ガッキィファイター」メルマガで)

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