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「TIME」2月25日号 ローマ法王交代の謎


 とってもおもしろかった。
 特集は"THE ONCE AND FUTURE POPE"
 内容としてはカトリック教会の新しい政治力学です。

 新興宗教と違って、伝統宗教はあまり布教に熱心ではありません。今はね。

 あなたは、いくつかの新興宗教に勧誘されたり、教祖的な人が書いたとされ
る本を買うよう薦められたり、「楽しいイベント」に誘われたことはありませ
んか。
 では、イスラム教やユダヤ教やキリスト教には?

 私は、南米やフィリピンやスペインなどで「国によって、だいぶ違った」カ
トリック教会の在り方を見てきました。

 カトリック内部から巻き起こった「解放の神学」というものが一時期隆盛を
見たことがありましたが、簡単に言ってしまえば、「神の名のもとに怠惰を正
当化するのはやめよう」という運動だったと見ていいと思います。

 南米でスペイン人が、むごたらしい大虐殺とともにカトリックに改宗させて
いった歴史の一コマは比較的よく知られているでしょう。
 こうして南米もカトリック教徒が大半を占めるに至ったわけですけれども、
日本は違いましたよね。フランシスコ・ザビエルは日本への布教に成功したと
は、とても言い難い。
 江戸幕府も、踏み絵などを使って排除、または弾圧したのはご存じのとおり
です。

 踏み絵――小学生の私はこの史実にどれだけ深く悩んだことか。個人的な感
傷はともかく、カトリックはずっと頑迷だったわけではありません。

 ルターの宗教改革後のそれなりの大リストラはもとより、ここ数十年に限っ
ても、金曜日の肉食解禁、土着葬儀との妥協、異教の教壇(例えば仏壇)に十
字架を置くことを是とする、家庭以外での食前食後の祈りの省略、などなどで
す。

 知りませんよね。そもそも、金曜日に肉を食べてはいけない、という禁が解
かれたのは1960年代だったかと思いますが、そのころの日本人はめったに肉な
んか食べていません。が、ヨーロッパ人や南米人にとっては「待ってました」
という大改革でした。

 私は幸運にも(なのかな)、5歳のとき以来、本当に久しぶりにヴァチカン
に行ってきました。
 ベネディクト法王が自ら司祭をつとめた日曜のミサに直接参加できたことと、
つい先日にはエルサレムとともにベツレヘムの「イエス・キリストが誕生した
とされる馬小屋跡」をも再訪する機会を得ました。

 不思議な宗教です。
 いや、宗教とは不思議なものなのですよね。
 例えば、なぜイエスは神の子になったのか――。どなたか、説明できます
か?

 キリスト教は、「聖母マリアが処女でなかった」り、「イエスが十字架上で
殺されたあと復活したのが事実でなかった」り、「ミサで行なわれる秘跡で葡
萄酒がキリストの血に、薄いスチロパールのようなパンがキリストの肉に変わ
ることがないと思ってしまった」りすると、根源的に信仰は崩れ去ってしまい
ます。

 そこは問わないのが宗教なのだと言いますか、それゆえに偉大なる科学者た
ちもキリスト教徒たりえてきたのですから。

「TIME」のローマ法王生前交代(死亡によってコンクラーベという儀式によっ
て次の法王を選ぶのが通例。この600年間に例外はありませんでした)を取り
上げた特集号は、とても読み応えのある特集です。

 生前引退の裏に何があったのか、次の法王は誰が最有力か、などもさること
ながら、カトリック教会の大きな変化が詳しく調べられています。

 私はずっと諸宗教、もちろんキリスト教を詳しく見続けてきたつもりでした
が、カトリックは衰退の一途を辿っているものと思い込んでいました。


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