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歌川令三『新聞がなくなる日』草思社


 著者が毎日新聞のご出身なので、広告を見たとき『新聞がなくなる日』を心
配するより前に『毎日新聞が……』ではと思わず言いかけてしまいました。
 撤回します。
 とても読みやすく、有意義な本でした。


 リタイアした年配者であるにもかかわらず、韓国の「オーマイ・ニュース」
(韓国の三大新聞が推したイ・ヘジャン候補が敗れ、ネット新聞が強く押した
反米親北朝鮮の左翼ノ・ムヒョンが大統領に選ばれ、当選後最初のインタビュー
もこのネット新聞だったのは韓国では有名な話)や欧米のネット新聞事情にも
詳しく、また現地も的確に取材しており、新聞記者の長所(文章が明晰)は保
持したまま、記者の短所(取材した事実だけを並べてしまう)がきちんと克服
されています。新聞社勤務の体験を矮小化も針小棒大化もしておらず、この分
野で稀有な良書の位置を得ることに成功しました。


 本号の「社説 新聞週間に寄せて」と、合わせて読まれることをお薦めしま
す。

「ガッキィファイター」2005年10月22日号に掲載

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