今春のガッキィファイター主催「恋愛講座」(恋愛のサスティナビリティ)
のテキストの1冊だったものです。
著者は富山国際大学講師で、まさに崖っぷち。しかも、大真面目な語り口と、
ときどき自然(!)に出てくる女性蔑視の発想。
こういう本は、読書会には最適です。反発はありながら、この極端さを差し
引くと、途端に自分の「都合」や「きれいごと」が浮き彫りになってきてしま
う。
ひとりで読むには惜しい本、というものがあるように思います。別の言い方
をすれば、「私的読書クラブ」に最適な読み物。上品に笑ったりケチをつけた
り、お互いの体験や「実はね」を自己開示したくなるような楽しいテキストと
して、本書はうってつけです。
ちなみに私は実際、男女52人で『崖っぷち高齢独身者』をテキストに大読書
会をやってみました。既婚女性も少なからずおり、20代バツイチ男も、若い学
生もいて、40代で浮気をしている女性も、50代で夫に不満だらけ(本人比)の
奥様もいらっしゃいました(よね)。
日韓に独特の就活(就職活動)になぞらえて(他の国々では新卒予定者が一
斉にリクルートスーツを着て就活にいそしむ、という習慣はありません)、近
頃よく耳にするようになった「婚活」。本書の著者は、この5年間でお見合い
有料パーティに参加すること114回、結婚相談所で68人もの女性とのカップリ
ングに挑戦したツワモノです。
いや、ツワモノというより、ほとんど連戦連敗に近いといいますか、ときど
き確かに「勝つ」のですけれども、彼女いない歴41年の大学教師(1965年生ま
れ)であるためか、お見合いパーティで「元学生」と再会してしまったり、自
分のことを棚に上げて不美人すぎるとか生意気だとか罵倒したり、わずかな距
離を一緒にタクシーで移動した際に、お見合い相手が「お釣りはいいです」と
運転手に言ったところ「低所得者のくせに、そんな無駄をしていたら主婦など
務まらない」という趣旨の怒りを抱いたり(おまえが払えよケチ!)、「悲し
いほどに妥協せよ」と太字で教訓を強調しながら自分では相手のルックスや身
長に相当こだわっていたりする――。
つまり、本書は「突っ込みどころ満載」なのです。
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